誰もが、人間がいつか死ぬことを知っています。
そして、誰もが、それが避けられないものであることを知っています。
つまり、いつか必ず死が訪れることは、すべての人間にとって「わかりきっていること」です。
なのに、なぜ悲しいのでしょうか?
なぜ、これほどまでに苦しまなければならないのでしょうか?
誰もがわかりきっていたことが起きただけなのに…
私はこれが疑問で仕方ありません。
自分自身が長期間にわたって死別後の悲嘆に悩まされたせいか、余計にそう感じます。
もう会えない。
もう話ができない。
もう笑った顔が見られない。
こういったことを考えると、確かに悲しくなります。
しかし、いつかそういう日が訪れることを私たちははるか前から理解していたはずです。
そして、その日が「必ず」訪れることもわかっていたはずです。
個人的には、こういったところにも悲しみを軽減するためのヒントが隠されているように思います。
「必ず起きるとわかっているなら、悲しむ必要のない行動や考え方を前もってできたのではないか…」
人によって意見はさまざまだと思いますが、私自身は死別の悲しみを必要ないものと考えています。
それだけでなく、可能なのであればその悲しみをなくしたいと考えています。
人間にとって悲しみの感情が重要であることや、死別やその後の悲嘆によって人間が成長することを否定するつもりはありませんが、それでもやっぱり死別の悲しみはいりません。
苦しむ人を見るにつけ、その思いは強くなります。
いつか、誰もが大切な人の死を穏やかに迎えられる時代がくること。
それも私の願いのひとつです。
そのためには、やはり小さな一歩から始めるしかないのでしょう。
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