死別経験者の中には、人が誰と死別したのかをことさらに気にする人がいます。
また、なぜかそこに順位をつけたがる人や、その順位を確認したがる人がいます。
こういった方々の話をまとめると、どうやら伴侶を亡くした人が一番偉くて、一番悲しくて、一番苦しくて、一番人の気持ちがわかっていると言いたいようです。
つまり、伴侶と死別した人間が1位ということです。
では、こういう人間にとって、2位には果たして何が来るのでしょうか…?
どうやらそれは、お子さんとの死別のようです。
中には、同率1位にされる方も大勢いらっしゃいます。
ちなみに、お子さんとの死別を2位もしくは同率1位にするのは、順位をつけたがる人間の気遣いなんですが、みなさん気付いてらっしゃますか?
少なくとも私は、順位をつけたがる人間の計算高い気遣いをそこに感じます。
というのも、お子さんを亡くされた方の順位を邪険に扱ってしまうと、さすがに順位をつけた人間の品位を疑われるからです。
自分が1位であるためには人を傷つけてもいいと考えていることが丸出しの人間でさえ、これぐらいのことはギリギリ理解が出来ているようです。
もっとも、順位をつけている時点でその人間の品位は隠し切れていないのですが、それには本人は気付いていないようです。
さて、では2位以下はどうなのでしょう…?
とは言ってみたものの、たぶんどうでもいいんだと思います。
なぜなら、こういった人間が3位以下にまで言及している場面を、私は今まで見たことがありません。
親を亡くされた方、兄弟を亡くされた方、祖父母を亡くされた方、親戚を亡くされた方、交際相手を亡くされた方…
世の中には伴侶との死別以外にもいろいろな死別があるわけですが、順位をつけたがる人間にとっては、そんな死別に順位をつけるまでもないようです。
それはなぜか?
答えは簡単です。
自分を1位にすることはすでに完了していますし、お子さんを亡くされた方を同率1位もしくは2位にすることによって、人としての品位が疑われないような細工も出来ました。
そうである以上、はなから興味がないそんな人間たちの順位をつけても仕方ないからです。
改めて言うまでもありませんが、こういった人間の本来の目的は自分が一位であることを認めてもらうことです。
そして、非常に残念なことに、そうでないと気が済まないようです。
ですから、何かひとことでも気に障るようなことがあると、決まってこんな言葉を口にします。
「あなたは伴侶を亡くしてないでしょ?」
これはあくまでも私の予想なのですが、順位をつけたがる人間は、死別以前の生活の中で、みんなに注目してもらった経験がないんだと思います。
ですから、やっと巡ってきた一番になるチャンスを、精一杯活かそうとしているんだと思います。
こういった人間は、伴侶との死別を一種のステータスのようなものとして感じてしまっているのでしょう。
そして、そうだからこそ決してそこから離れようとしません。
もちろん、最終的にどうするかは人の勝手ですが、みんながそれぞれ悲しいということだけは理解しておいてほしいものです。
なお、私が亡くしたのは交際相手ですから、おそらくそういった人間にとってはゴミみたいなものなのかもしれません。
でも、何を言われてもいいですし、そんなことよりも、自分が順位をつけるような人間でないことを嬉しく思います。
親を亡くされた方、兄弟を亡くされた方、祖父母を亡くされた方、親戚を亡くされた方、交際相手を亡くされた方…
今まで怖くて安易にコメントできなかったという方も、私のブログであれば何も気にせずコメントできますので、どうぞご自由に。
そして、伴侶との死別を経験された方もご自由に。
ほとんどの方が順位をつけるような方でないことは、私自身よくわかっています。
ただ、私が出会った順位をつける人間は、全員が伴侶との死別経験者であったため、このような文章になっています。
ご理解くださるものと考えておりますが、不快に感じた方はご容赦ください。
とにもかくにも、みなさんが少しでも人生に希望を持てるようになることを願っています。
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