亡き人に会うために

大切な人を亡くされた人へ|前を向いて歩いていくためのヒントと故人に再び会うための方法を考えるブログ

井の中の蛙にならないために

 

 

以前にも触れましたが、日本では年間120万人以上の方が亡くなっています。

言い方を少し変えると、「みなさんの大切な人以外に、120万人もの方々が亡くなっている」ということです。

120万人ですよ、想像がつきますか?
しかもたった1年間で…
数が多すぎるせいで、私にはピンときません。

でも、わずか1年の間に120万人もの方々が亡くなっていることは紛れもない事実であり、来年もまた当然のように120万人ほどが亡くなるのでしょう。


ちなみに、「高齢者が亡くなるのは当然のこと、その中で若年層はどれくらい?」とおっしゃる方もいそうな気がするのでその数も紹介しておきます。
もっとも、この場合の「若年層」をどこで区切ればいいのかよくわからなかったので、とりあえずとして0~59歳で区切ってみました。
すると、この年齢で亡くなる方は約9万人です。
ぐっと減りましたね。
若い方が亡くなるというのはそれだけ珍しいことなのでしょう。

しかし、よく考えると9万という数字も結構な数字ですよね。
120万人をもとに考えているから少ないように感じるだけであって、それだって東京ドームの収容人員をはるかに超えるほどの人数です。
ピーク時の満員電車でも3000人程度しか乗っていませんから、日常生活の中でこの数の人間を一度に目にする機会だってありませんし…
そう、実は9万人という数字も莫大な数だったりするんです。


話を進めますが、では仮に死者と遺族の関係が1:1であると仮定しましょう。
そうすると、毎年9万人の方が「若年死別の経験者」として残される計算になります。
そして、言うまでもありませんが私たちもその中の一人ということになります。
いえ、これはあくまでも1年間での話ですから、試しに前後5年も含めて考えてみましょうか。
そうすると「若年死別の経験者数」は90万人…
個人的にはものすごく多いと思うのですが、みなさんはどう受け止めますか?

 

いずれにしても、もし「世界が自分だけを不幸にしようとしているのでは?」と感じた時は、少しでもこの90万人のことを思い浮かべたほうがいいと思います。
同様に、もし「世間が自分に対してだけ冷たい」と感じることがあれば、やはりこの90万人のことを思い出してみてください。
なんてことはありません、「自分と似た境遇の人間」は実はたくさんいるのです。


重ねて言うようですが、ここで挙げた数字をどのように受け止めるかはみなさん次第です。
また、この数をどのように扱うのかもみなさん次第です。

ですから、人によってはこの条件をもっともっと細分化し、「やっぱり自分みたいなケースは自分だけなんだ」と絶望するでしょう。
その一方で、「多少の差異こそあれど、多くの人間がその不幸を抱えながら前を向こうとしているんだから」と自らを奮い立たせる方もまたいらっしゃるはずです。

 

何が言いたいかというと、「これほどの不幸を経験したのは自分だけ」と言っていつまでも居心地のいい「井戸」の中にとどまり続けるのか。
それとも、「みんなそんな経験をしてそれでも生きてる、だから自分も」と「大海」へ自らの歩を進めるのか。
この選択だってすべてはあなた次第だということです。

ちなみに、私なら「大海」を知る人間でありたいものです。

 

 



最後に…

 

なにも死別が大したことではないと言いたいわけではありません。
しかし、時にはこういった視点で考えてみることも必要だと思います。

 

※記事内で引用したデータは、厚生労働省の「平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によるものです。

 

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