亡き人に会うために

大切な人を亡くされた人へ|前を向いて歩いていくためのヒントと故人に再び会うための方法を考えるブログ

念のため注意喚起

 

 

 

死別とはほぼ関係ない話なのですが、注意喚起の意味も込めて書きます。

 

 

一週間ほど前のことですが、私のFacebookアカウント宛てに、突然「米軍の女性将校」から友達申請が届きました。
内容としては、「あなたの笑顔がとても素敵で、あなたのことをもっと知りたくなったのでメッセージを送りました。ただ、もしプライベートに立ち入り過ぎていたらごめんなさい…」といったものです。
ちなみに、Facebookの私のアイコンは、決して笑っているとは言えない写真なのですが、まぁその点に関してはとりあえず不問ということでお願いします(笑)

 

 

少し話が前後しますが、もともと私はそれほどFacebookを活用していません。
もっぱら友人のリア充アピールをたまに読み流すぐらいで、自分から何かを発信することはほぼありませんし、仮に何かをしたとしても、そういった記事に「いいね」をするか、どこかで見つけた気になった記事をシェアする程度です。
あとは、他サイトや他サービスのログインに使っているぐらいでしょうか。
もちろん大の写真嫌いですから、アイコン以外に私の顔が写っているものなど一切ありません。
ですから、彼女が言う素敵な笑顔というのは、それが嘘でない限り確実に私のアイコンを指していることになります…

 

 

まぁその話は置いておくとして、いずれにしても米軍の女性将校から友達申請が来てしまうほどの交友関係ではありませんから、まさに青天の霹靂といったところです。

 

 

ちなみに、普段であれば見ず知らずの人間からの友達申請は承認しないのですが、今回はなぜか興味半分で相手のプロフィールを確認してしまいました。
するとそこには、U.S. Army soldier という文字が…
さらには、陸軍士官学校を卒業の文字も…
つまり、まぎれもないエリート将校ということになります。
ちなみに、士官学校というのは日本でいうところの防衛大学のようなものです。
簡単に言うと、命令される側の軍人ではなく、指揮する側の軍人、つまり軍の指揮官を養成するための学校です。
もちろん、入学を許されるのは選び抜かれた超エリートのみ。
とまぁそんなプロフィールが掲載されていたわけです。
しかし、驚きこそはしましたが、それだけであれば承認するまでには至りません。

 

 

そんな私の目に次に飛び込んできたのは「配偶者と死別」という文字でした。
この文字は私の動きをピタッと止めました。
それだけでなく、承認してみようかという気持ちを私の中に芽生えさせるものでもありました。
理由は言うまでもありません、大切な人を亡くしたという境遇に親近感を覚えたからです。
また、こう言っては失礼なのですが、彼女が「いかにも」といった感じの目を見張るような美人さんでもなかったため、その事実がこの非現実的な話に多少の現実味を加えていたことは確かですし、そこに「もしかしたら英語の勉強になるかも」と思った私のよこしまな考えが合わさったことも最終的に承認することになった要因と言えるかもしれません。

 

 

これが、現在アフガニスタンでの任務中だと言う32歳の女性エリート将校と私がFacebookを通じてやり取りをするようになった経緯です。

 

 

ちなみに、この時点での私の心の内は、たぶん詐欺だろうという気持ちが半分、傷ついているであろう人間、すなわち彼女を心配する気持ちが半分といった感じだったように思います。

 

 

さて、そんなこんなで数日にわたって会話をすることになったわけですが、まぁよく褒めてくれます(笑)

「一目写真を見た時から、あなたのことが頭から離れない」とか、
「あなたと出会えたことで、私の心が喜びで満ちていることを知ってほしい」とか、
「なぜそんなにも簡単に私の心に触れることができるの」とか…

日本語だと歯の浮くようなセリフばかりですが、英語だとこれが自然に感じてしまうのですから不思議なものです。
もしかすると日本人の悲しい性かもしれません。

 

 

そして、そういった文章の間にはちょこちょこ自己紹介も挟まれます。
それによると、両親は最近亡くなってしまっていて、白血病で亡くなったご主人との間には6歳になる娘さんがいるそうです。
また、その娘さんを今は軍の寄宿学校的なところに残してきていることなどもわかりました。
それだけではありません。
新しい出会いを求めてはいるが、仕事の関係上それが難しいため、思い切ってFacebookの力を借りてみることにしたということなども教えてくれました。

(これで、彼女のアカウントがつい最近になって作られていることの説明は一応つきます)

 

 

そして、気付けばメッセージが3往復する頃、私は彼女から「こんなこと言ったら驚くかもしれないけど、私はあなたに恋しちゃった気がするの、あなたはきっと運命の人なの」といったメッセージを受け取ることになっていました。
ちなみに、こちらから自己紹介は一切していませんので、彼女はこの時点で私が何歳なのかも知りませんし私の身長だって知りません。
当然、家族構成や私が日本のどこに住んでいてどんな仕事をしているかといったこともまったく知りません。

 

 

この時点で、私の中の詐欺メーターは少なくとも80%ぐらいにはなっていたはずです。
ただ、「もしかして本当だったら…」とか「傷ついている人をさらに傷つけることだけはしたくない」とか…
残る20%の中にそういった気持ちがあったことも事実です。
それほどまでに、プロフィールに書かれた「死別」という文字は私の中で影響力を持っていたということになります。

 

 

しかし、そんな私の思いとは裏腹に、彼女の勢いはとどまることを知りません。
次のメッセージには、「できれば結婚したい」といった内容が記されていました。
メーターは当然90%を超えます。
でも、考えようによってはまだ10%も残っています。
そして案の定、その10%は私に「なんでそんなに急ぐの? 知り合ったばかりの今はどう考えてもそんな状況じゃないから、もっとゆっくり話をしようよ」といったごくごく常識的なメッセージを書かせることとなりました。

 

 

とはいうものの、この頃になるとほぼ詐欺だろうと確信していましたので、念のためGoogle先生にも確認してみました。
すると悲しいぐらい簡単にヒットしました(笑)
どうやら、巷には「国際ロマンス詐欺」といったものが存在するようです。
内容に関しては、男女が逆転しているパターンが主流とはいえ、何やら私が遭遇しているケースと似たようなものでした。
いえ、似ているような気がすると思いたいのは私だけだったのかもしれません、普通であれば、それは「酷似」と表現されるのでしょう…

 

 

そういったこともあるせいか、次のメッセージにおいても当然のように私の要望は無視され、そこには「私に対する熱い想い」や「私たちを出会わせてくれた神に感謝したいといった内容」が熱烈に綴られていました。

 

 

まぁここまでくるとさすがにアウトですよね。
それになにより、私たちを出会わせてくれたのは、私を詐欺の相手に選んだ彼女自身だと思いますし(笑)

 

 

そんな感じで、実際に金銭授受の話にこそ至りませんでしたが、ごくごく一般的な日本人を相手にした世界規模の壮大な詐欺計画は静かに幕を閉じることになったわけです。

 

 

ちなみに、私が経験することのなかったその後の展開には、やはりいくつかのパターンがあるようです。
そのあたりのことに関しては、以下の国際ロマンス詐欺の詳細に関するリンクで確認してみてください。
ついでに、詐欺師がターゲットを探す手口について書かれているサイトがありましたのでそれも貼っておきます。

(もしかしたらこれのほうが重要な情報かもしれません)

 

【国際ロマンス詐欺の手口】

【国際ロマンス詐欺の手口】 詐欺師がターゲットを探す方法(Facebook)

 

 

最後に

 

 

結局のところ、このやり取りは詐欺以外のなにものでもなかったのでしょうけど、詐欺に対する警戒心を強めてくれたことと、私の貧弱な英語力を多少なりとも磨いてくれたことは確かですので、そういった点に関しては感謝しています。
それに、ここで登場した女性、つまりご主人を亡くされて傷ついている人間が実在しなかったということは、たとえそれが詐欺であったにしても私にとっては救いでした。

 

 

テクノロジーの進化とともに、それを悪用する人間も進化します。
したがって、これからもさまざまな犯罪手法が登場することになると思いますが、日頃から意識を高めて警戒をしておくだけでもその被害には遭いづらくなるでしょう。
特に、死別という言葉は死別経験者にとってキラーワードとも言うべき言葉ですから、そういった心情や状況を悪用されないように努めたいものです。
とはいってもそれほど難しい話ではありません。
「個人情報の受け渡し」と「金銭授受の有無」さえ注視していれば、たいていの問題は防げると思いますので。

 

 

なお、詐欺だと確信しているくせに、私が彼女への最後のメッセージで、「あなたには私よりももっとふさわしい人がいるはず、そんな誰かが見つかることを願っています」と書いたことは内緒です。
私はたぶん、どうしても彼女を傷つけたくなかったのでしょう。
だから、心のどこかでは、万が一彼女が実在したら…と考えてしまうんです。
そもそも、やり取りの相手が本当の女性であるかどうかすらも怪しいのに…(笑)

 

 

というわけで、私がそのうち詐欺に引っかかったらどうぞ笑ってください。
もちろん、皆さんはお気を付けください。

 

 

以上です。

 

 

 

※そういえば明らかに不自然だった点

 自己紹介を二回されたような気がします(笑)

 

 

ちなみに、以下はMessengerでのやり取りの一部です。
左側が彼女、右側が私です。
なお、私の最後のメッセージが短いのは、上で書いたとおり別れを告げたからです。

 

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