それにしても、死別後に迎える「大切な人の誕生日」というのはなんとも不思議なものですね。
だって、生まれてきたことを祝ってあげようとするその日に、その想いを伝えるべき相手はもうこの世にいないわけですから。
そんなことを考えていると、「生まれてきてくれてありがとう」といった素敵な言葉でさえも、亡くなった相手に伝える言葉としてはどこかしっくりこない気がしてきます。
とはいっても、誕生日の訪れを皮肉に感じているわけではありませんし、その存在がイヤなわけでもありません。
ただただ不思議な感じがするというだけで、私にとっては大好きな日です。
心が穏やかになるというか、当時の幸せな感じが甘酸っぱくよみがえるというか…
うまく表現することこそできませんが、そういった感情も相まって、大切な人のことをより大切に感じることができる日でもあります。
もちろん、私の場合は時間が経っているのでそう感じられるのかもしれません。
ですから、人によってはもしかすると「大切な人の誕生日」をつらいと感じる方もいらっしゃることでしょう。
ただ、その日がなければ大切な人に会えていなかったことを考えると、きっと誰にとっても祝うべき日と言えるのでしょうし、いつになっても祝い続けるべき日であるのでしょう。
そして、今日は私にとってそんな日です。
本当なら、喜ぶ顔を見て、一緒にケーキを食べて、笑い合って…といった感じで過ごしたいところですが、それだけはまたいつの日か…
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