私は今までに、「故人の立場で考えてみては?」といった内容を幾度となく書いた気がします。
すると、時には以下のような意見をもらいます。
「故人がそう思っているだろうということはわかるけど、それでも私にはそれができない」
こういった意見を聞くと、私はいつも「この人の中で結論は出ているんだな」と感じます。
どういう結論かというと、「できない」のではなく「したくない」、もっと正確に言うなら、「今のままでいたいからしたくない」という結論です。
もちろん、これについてはなかなか認めにくいかもしれません。
中には、決して認めようとしない方だっていらっしゃることでしょう。
しかし、今までの行動を振り返るとともに心の奥深くに問いかけてみれば、自らがその答えを出しているということはすぐにわかるはずです。
というのも、人間というのは結局自分が望むように日々を生きます。
なぜなら、日々をどう過ごすかの選択権はその人自身にあるわけですから。
それは、たとえ死別しようが変わることはないでしょうし、死別直後であろうが変わることはないでしょう。
そう考えると、そうしない理由はすべて「言い訳」に過ぎません。
ですから、冒頭の意見も、冷たく言えば単なる「言い訳」ということになるでしょう。
もっとも、どう考えるかは個人の自由ですから、これが悪いというつもりはありません。
ただ、もし立ち直りたいと考えているのであれば、こういった発言をする方々とは一定の距離を置いておくべきでしょう。
少なくとも、私はそう思います。