あの日 あの時 君と出逢っていなければ
こんなに悲しむ事もなかったと思う
でも逢わなけりゃ もっと不幸だった…
これは、「ロード~第二章」の歌詞の中の一節です。
以前に紹介した、私が「聴いていられない曲」の中の一曲であり、未だに私の心に強く訴えかけてくる曲でもあります。
それにしても、「大切なものは失って初めて気付く」とはよく言ったものです。
私は、死別して初めて彼女が自分にとってどれだけ大切な存在であったのかということに気付きましたし、自分がいかに幸せだったのかということにも気付きました。
もっとも、死別以前も大切に想っていましたし大いに幸せを感じていましたので、まったく気付いていなかったというわけではありません。
ただ、自分が考えていたよりも遥かに大切な存在で、その時に感じていたのが想像を遥かに越えるほどの幸せだったということには、死別によって気付かされました。
非常に皮肉なことです。
そんなことで不幸のどん底に突き落とされた私ですが、大切な人に逢ってなければ確かにもっと不幸だったのかもしれません。
二通りの人生を歩むことが出来ない以上は比べるすべもありませんが、おそらくこれは本当のことなのでしょう。
そして、そこからどう進むかもきっと分岐点のひとつだったのだと思います。
つまり、幸せを失って不幸になったことに注目するのか、それとも幸せだったことに注目するのか、ということです。
おそらく、そこには大きな差があるのでしょう。
ともすれば、現状の自分が直面している「不幸」に焦点を当ててしまいがちですが、大切な人がいて幸せだった瞬間を忘れてはいけないし、自分が幸せ者だということを忘れてもいけない、この曲はそう言っているような気がします。
死別がテーマであるため悲しい印象がありますが、深いところにはこういった救いの意味が込められているのかもしれません。
当時は、とてもじゃないけどそんな風には考えられませんでしたが、今になってみるとそんな気がしますし、そう思いたい気もします。
みなさんにも思い入れのある曲があると思いますが、それもまた時間が経ってから聴くと違った風に感じるのかもしれません。
そんな穏やかな日が来ることを願っています。
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