「死別からの立ち直りにかかる時間は人それぞれ」
残された人間の性格や故人との関係性など、さまざまな個人的要因が絡む以上、これは仕方のないことです。
ただ、この時間を1週間とか1ヶ月とかに短縮することはできないか…
そんなことをよく考えます。
あまりにも短い時間のため少し極端に聞こえたかもしれませんが、要は立ち直りにかかる時間を短縮したいということです。
ちなみに、「悲しみがあるから人間は…」とか、「悲しみは人間にとって…」といった話はまったく考慮しておりませんので、その点はご理解ください。
あくまでも、立ち直りにかかる時間を単純に短縮したいというだけです。
さて、このように立ち直りの期間を短縮したいと考えた時に、ひとつやっかいな問題が立ちはだかります。
それは、「答え」がないということです。
なお、ここで言う「答え」とは、短縮するための「答え」、つまり方法のことを言っているのではなく、本来であればどれだけの時間がかかるのかという「答え」です。具体的に言うなら、「こういった性格でこういった故人との関係性であれば、1年で立ち直ります」といった具合の「答え」です。
この「答え」さえ知ることができれば、短縮できたのかどうかはすぐに判断できるわけですから非常に明快です。そして、最も有効であると考えられる方法もいつか確立されることでしょう。
でも、実際にはそんな「答え」は存在しません。
つまり、立ち直りにどれぐらいの時間がかかるかは誰にもわからないんです。
とは言ってみましたが、確かに統計的なものは存在します。しかし、それをすべての人に当てはめるのは少々乱暴な気がしますし、私が知りたいのは個々人の立ち直りの目安となる期間である以上、この場合においてはあまり意味をなさないものであると考えています。
では、立ち直りにかかる時間が誰にもわからないとなると、どういったことが考えられるでしょうか…。
今現在日本で一般的とされている死別からの立ち直りの過程や、グリーフケアといったものも、それがベストなものであるのかは誰にもわからないということになります。当然、それが最短なのか、それが一番本人にとっていいのか、こういったこともわかりません。
それどころか、最も遅い方法である可能性さえあるわけです。
基本的に時の経過に多くを委ねるような姿勢ですから、実は一番時間がかかる方法だったと判明しても決して不思議ではありません。また、これだけいろいろな物が発達発展してきた中で、そこだけ「時の経過に委ねる」というのも少々理解しづらいものです。
ただ、そうは言ってもやはり答えのない世界ですので、あまり安易なことは言えません。
しかし、なぜでしょう…
私には、自分から考え方を変えたり、立ち直った人間からたくさん話を聞いたり、こういった積極的な行動をとることによって立ち直りにかかる時間をもっともっと短くできるような気がしてなりません。
「自分自身の立ち直りにかかる時間を短縮できないかということを意識しておく」
これはきっと、大切なことなんだと思います。
短縮できればその分だけ有意義な人生が増えますし、なにより、大切な人がそれを望んでいるでしょうから。
1週間、1ヶ月とは言わないまでも、1年を7ヶ月に、3年を1年にといった程度の短縮なら十分あり得るような気がします。
難しいのは承知の上ですが、少しでも早く立ち直れることを願っています。
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